アベノミクスのおかげで、日本の不動産市場が活発になっているという話は海外にいてもよく聞こえてきます。
最近こちらに赴任された駐妻の方からも、
「家を売ったら、新築の価格より高く売れた!」
なんていううらやましい話も。
それを聞いて色めき立つのは、私のようにすでに海外に来てしまっている駐妻ではないでしょうか。
何となく「海外に来てしまうともう家は売れないんじゃないか」と勝手に思ってしまっていたのですが、調べたところそんなことはありませんでした。
さらに、高く家を売るための正しい「お値段のつけ方」のコツも学びましたので、もし私と同じように日本の家を売りたい!と思っている人の参考になれば幸いです。
もくじ
駐妻が家を売るには今が絶好のタイミングかも
結論から言うと、もし海外赴任にともなって家を売ってもいいかな・・・と思っていたら今すぐ行動に移したほうがいいです!
一つの理由として、この売り時は2020年の東京オリンピックがひとつのターニングポイントになるのではとよく言われています。
オリンピックに向けてインフラ整備が進んでいるので、特に都心部では今まで以上に暮らしやすい環境が整い、それがマンション価格に反映されているのだとか。
そういった状況がオリンピックを境に変わるのではと考えられているのです。
また、今は金利が低いので、ローンを借り入れやすいですよね。
これも、日本の政策がいつまで続くかによって環境が急に変わってしまうかもしれません。
それでなくても、これから日本は人口も減っていくし、また今と同じように不動産の値段が上がってくれるかなんてだれもわかんないですよね。
だとしたら、好条件がそろっているこのビッグウェーブに乗っておいて損はないと思います。
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海外赴任していても家は売れる!
今は家を売るタイミングだ!とわかっていても、海外にいると実印もないし、家なんて売れないのでは?と思ってしまいますよね。
私もそう思っていたのですが、実はまったくそんなことはありません。
海外赴任中でも、日本の家を売ることは可能です。
ただし、日本にいるときとはちょっと手続きが異なる部分がありますので、そこだけ押さえておきましょう。
違うのは主に以下の3点です。
契約と決済の為の国内代理人選出
まず、海外在住の場合は代理人を立てないといけません。国内にいる家族などを代理人にするのですが、その代理人に以下のことをやってもらう必要があります。
1. 代理人自身の印鑑証明の取得
2. 売買代金等の受取、及び領収書の発行
3. 売買契約・決済の立ち合いと、契約書類等への署名・捺印
4. 司法書士による登記手続き
5. 借り入れ金融機関への繰り上げ返済手続き
なお代理人に手続きをしてもらうにあたり、委任状も書くことになります。2. 売買代金等の受取、及び領収書の発行
3. 売買契約・決済の立ち合いと、契約書類等への署名・捺印
4. 司法書士による登記手続き
5. 借り入れ金融機関への繰り上げ返済手続き
委任状で代理人にお願いすれば、自分が日本に出向く必要はありません。
ただしその場合、代理人が契約時と決済時に契約場所へ行くことになりますので、ちゃんと伝えておきましょう。
大使館でのサイン証明取得
2点目に、実印や住民票が日本にない場合はかわりに大使館にてサイン証明の取得をしないといけません。サイン証明が必要になるのは、上記の委任状を書くときです。
不動産の契約時やローンの抹消手続きに必要となるため、最低2回はサイン証明をもらいに大使館に行くことになります。
スケジュール管理が必須なので覚えておきましょう!
抵当権抹消手続き方法の事前確認
3点目として、今の住宅ローンを返すときの抹消手続き申込については、銀行により抹消方法が異なるので事前に確認が必要。あるのは以下の3パターンです。
(1)海外に住んでいても必ず本人が出向かないといけない銀行
(2)配送にて申し込みが可能な銀行
(3)代理人が行って手続き可能な銀行
契約の話が進んでからバタバタしないようにしたいですね。(2)配送にて申し込みが可能な銀行
(3)代理人が行って手続き可能な銀行
あと、不動産会社の方から教えてもらった点として、日本の家の権利証(登記識別情報)を手元に用意しておくことがポイントです。
もしなくなってしまっていると、司法書士との面談が必要になるため日本に帰らざるをえなくなりますし、登記費用が高くなってしまうということなので気をつけましょう。
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家の売値、値段のつけ方はどうすればいい?
さて、海外にいても家を売るための手続きがわかったところで、次に気になるのは
「じゃ、売値はいくらにすればいいの?」
ということですよね。
きっと、家なんて売ったことないよ、という人がほとんどではないでしょうか?
私の家はマンションなのですが、「こういうやり方もあるよ」というのを教わりましたのでご紹介します。
やることは以下の2つだけです。
ステップ1:「家賃の〇倍」を目安にする
特に今家を貸している人に有効な方法です。家を買うとき、割安かどうかを調べるのに「家賃の200倍」を基準に判断するといい、ということが言われます。
200倍を下回っていれば割安、となるんだそうです。
売るときはこの逆をやればいいわけですね。
つまり、今の家賃の200倍をベースに売り出す金額を考えて、それより高めに売値を設定すればいいというわけ。
今なら、目安は2割程度、つまり家賃の240倍くらいでもいいのではないでしょうか。
もし今誰にも貸していなくて家賃が分からなければ、SUUMOなどで近所の家賃相場を見て、それを使ってもいいと思います。
ステップ2:同じマンションや近所で売れた物件と比較する
ある程度大規模なマンションであれば、同じマンション内で最近売れたところがあるかもしれませんし、一戸建てでも近所で売買されたケースを探すことができます。大手であればだいたいどこの物件を訊いても情報をもっていますので、ここは不動産会社に訊いてしまうのが一番ですね。
成約事例を聞いたら、その値段をもとに㎡単価を出してみましょう。
(値段÷売れた部屋の㎡数=㎡単価、です。)
あとは自分の物件との部屋数の違いや階数の違い、あるいは角部屋かどうかなどで少しずつ調整していきます。
そして最後に家賃から自分で計算した金額と見比べるとより適切な金額が出せるでしょう。
時間がなければまずは一括見積りだけとっていいのですが、この2つの手順を踏むだけでぐっと「相場観」がわかるようになりますよ!
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不動産会社は便利ですが、言うこと全部をうのみにしないようにしましょう。大きな金額が動く話ですから、ちゃんと自分で調べるのが一番です!
売却を任せる不動産会社は海外案件に慣れているところを!
最後に、物件の査定を依頼したり、買い手を探してもらう不動産会社さんについてです。
もし今家を貸していて、物件を管理してくれている会社があればそこに訊いてみるのがいいでしょう。
空き家になっているなら、海外に強い大手を選ぶのが無難です。
基本的に大手でも中小でも不動産仲介の手数料は法律で上限が決まっていて変わらないので、経験がありそうなところを優先したほうがいいですよ。
大手ですとこんなところが有名ですね。
まとめ
・海外赴任中でも、日本の家は売れる。
・日本にいるときとは必要書類や手続きが違うので注意。
・家の価格は不動産会社の見積もりに加え、自分でも試算してみよう。
・手続きを任せる不動産会社は海外取引に慣れている大手がベター。
・日本にいるときとは必要書類や手続きが違うので注意。
・家の価格は不動産会社の見積もりに加え、自分でも試算してみよう。
・手続きを任せる不動産会社は海外取引に慣れている大手がベター。